2019年01月09日

石が語る三豊の自然(七宝山系:絶景の縦走編)

 こんにちは、ショウタロウです。

 先日香川大学の長谷川教授による香川大学公開講座「讃岐ジオサイト探訪」(HPはこちら)が高瀬町で開催され参加しました(記事はこちら)。

 今回、「観音寺あけぼの山の会」(HPはこちら)の会員の方々と讃岐ジオサイト探訪との受講者の方々とのコラボ企画ということで「七宝連山」と「荘内半島」を歩いてきましたのでご紹介いたします!

 さて、まずは「七宝連山」です。今回は連なる山々を縦走するということで、観音寺→吉津峠と歩きます。
 スタートは、あん餅雑煮うどんでも有名な「かなくま餅」さんの横から山に入ります(地図はこちら)。
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早速、長谷川先生が斜面に落ちていた石を解説してくださいます。
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長谷川先生「安山岩ですね。溶岩が吹き出して急速に固まったものです。この地域は1400万年前頃にはとても活発な火山活動があったのです。」

 四国って現在では火山はないというイメージですが、火山活動が活発だった時代があったのですか!
 いきなり想定外のお話を聞きつつ山を登ります。冬の里山は、寒くはありますが、木々も落葉していて明るく気持ちいいです!
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長谷川先生「石の縞模様は流理(りゅうり)と言い、溶岩が流れた方向に水平につきます。このように見えるということは、この石は固まった当時からすると90°傾いていますね。」

 縞模様一つからそんなこともわかるのですね。

 途中、江甫草山(つくもやま)と伊吹島を一列に眺める眺望ポイントもありました。
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 讃岐にはこのように富士山のような形をした山がたくさんありますね。これらはほとんどが1400万年前ぐらいの火山だったそうです。
 中心部に硬い安山岩の芯が鉛筆の芯のように存在していて、その周りの岩石が風化していくことでこのように整った形になるということです。
 このような形の山が多いということは当時の香川は昔図鑑で見たようないたるところで噴火が起こり、マグマが流れる灼熱の地域だったということですね。今からは想像もつきません。。。

 途中、「天空の鳥居」で有名な高屋神社(稲積山)へ向かう車道を横切ります。今回は時間の都合もあり高屋神社には寄りませんでしたが…
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 この分岐点からすぐ先にも絶景が待っていました!
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とても眺めのいい場所でしたよ(地図はこちら)。

途中、山系の最も高い場所を通りました。このポイントには山としての名前がないのですが、まちづくり推進隊豊中のみなさまの活動によって標識が立てられていましたので、よくわかりますね!
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さらにしばらく歩けば、尾根筋にパラグライダーの離陸場もあり、こちらも絶景です!(地図はこちら
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 絶景を楽しみながら歩いているうちに、下りに入り、七宝連山の名所の一つ風穴(地図はこちら)にたどり着きました。
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 しかもここでは、風穴を発掘し、周辺の手入れをされている真鍋和正さんともお会いでき、一緒に写真も撮らせていただきました!
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 真鍋さんは後列中央の赤い帽子の方です。この日も寒い中、手鋸で森の手入れをされていました。「私のライフワークなんです」とのこと。頭が下がります。メンバーの中には久しぶりにこの風穴を訪れた方も多かったのですが、「前より全然きれいになっている!」と驚かれていました。みなさんもよかったらぜひ夏に訪れてみてくださいね。ひんやり気持ちの良い場所ですよ!

 さて、この風穴に使われた凝灰岩・凝灰角礫岩は近くで切り出されたものです。
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長谷川先生「凝灰岩や凝灰角礫岩は、海や湖の中に火山灰などが堆積してできた石です。石の下の方の筋から水があったことを推察できます。このあたりはかつて湖だったと思われます。」

 尾根筋には安山岩があったということは、湖だったところに火山灰が積もって、さらに溶岩が流れ込んで…!?
 このあたりは今でこそ山になっていますが、かつては周りに比べて低い土地だったということです。
 人間のタイムスケールではピンとこないことばかりですが、とにかくそんな歴史が推理できるなんてすごい!

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 驚きの連続だった旅も、風穴の入口まで戻って終了です。いろいろ寄り道もしていることもあり、歩いた距離は12km、所要時間は約7時間でした。さて、次は荘内半島の旅です、お楽しみに!

 ありがとうございました!
posted by ほんまモンリポーター at 01:00| Comment(0) | てくてく 歩いてみとよ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする