「届け先のわからない手紙」が届く場所として、今もアート作品としてこの場所にあり続ける三豊市の粟島にある『漂流郵便局』
ここに届いている手紙を追体験できる書籍が出版されています。
アート作品、そして2冊の著書の作者である久保田沙耶さんに伺いました♪
(今回のブログの写真は、久保田沙耶さんに提供いただきました)
2013年に粟島に誕生した『漂流郵便局』
瀬戸内国際芸術祭の期間が終わった後も、粟島在住の中田郵便局長のご厚意で、運営の継続が決まりました。そして、その後もたくさんのたくさんの「届け先のわからない手紙」が届き続ける場所として、今も人々の気持ちを受け止める場所であり続けています。
2014年ころから、「書籍化しませんか?」とお話がくるようになりました。
1冊目の書籍化に向けて大切にしていたことは、漂流郵便局へ足を運ぶことが叶わない人がたちが、出版された本を読むことで『漂流郵便局』へ行ったような気持ちになれるようにという思いでした。ですので、実際に届いている手紙をそのまま写真に残すスタイルを多めにし、まさに、『漂流郵便局へ行けたかのような追体験』をしてもらえるような1冊を目指しました。
出版された本は、出来るだけ幅広い世代の方に、たくさんの人に読んでもらえるように、図書館にも置いてもらえるような展開を出版社さんとも相談しました。
1冊目の出版が終わり、しばらくして2017年ころから2冊目の相談が始まりました。
「お母さん向けの手紙をまとめませんか?」という一言。
最初は、「うーん?」と思いました。
漂流郵便局はいろいろなものや人に宛てた手紙が届いていましたから。
対象を限定することは、書き手の気持ちを狭めてしまうことにならないかなと?
でもなぜか、頭の中に、じわ〜っと赤い色が広がるのに気が付きました。
そういえば、漂流郵便局に届いた、1通目の手紙は、カーネーションの絵が付いた、お母さん宛の手紙だったことを思い出しました!
「亡くなったお母さんへ
いまだったら言える
たくさんのありがとう」
一番最初に届いたのこの手紙は、今回の書籍の一番最初のページに使っています。
そして、思い出してみたら、お母さん宛の手紙は、確かに多いな!と。
すべての人にお母さんはいます。
そのそれぞれのいろんな想いを、漂流郵便局の側面からとらえなおしたら、素敵な一冊になるのではと思い、この2冊目の出版を進めることにしました!
こちらが、2020年4月22日に出版された、
「漂流郵便局 −お母さんへー」
こちらで購入可能です♬
久保田沙耶さんから書籍のPRのためにいただいた特別な手紙はこちらのブログから
また、来週の放送にあわせて、久保田沙耶さんのインタビューをご紹介します♪
お楽しみに!