現在、香川県立ミュージアムで、小林萬吾生誕150年の特別展が開催されています。
白馬のゆくえ
〜小林萬吾と日本洋画50年〜
小林萬吾は香川県三豊市出身。
日本の洋画の礎を築いてきた偉人と言われる人物です。
今回は特別展ということで、東京国立博物館や東京芸術大学、国立西洋美術館などからの協力を得て、小林萬吾や、彼に関わる人たちの130作品が集まっています。
小林萬吾は、明治元年(1868年)、讃岐の国三野郡詫間村、現在の三豊市詫間町に生まれました。
松山市の学校で絵画に目覚めた萬吾は上京。
東京美術学校の教授や日本芸術院(当時は帝国美術院)で、素晴らしい人たちと出会い、画家人生を開花させます。
「日本洋画の父」と呼ばれる黒田清輝に師事し、日本の油彩画を牽引してきたスーパースター的な存在ともなった小林萬吾。
日本の洋画家の礎を築いた画家の一人であるといえるはずの功績を残しているのに、その存在はあまり世に出ていません。
実は8年ほど前、生誕の三豊市詫間町から小林萬吾の研究は始りました。
詫間町でには、素晴らしい作品が所蔵されていました。この作品を見た人たちは、必ず世に紹介しなければいけないという使命を感じ、三豊市の協力の元、調査を進めてきたそうです。
三豊市詫間町の美しい海や里の景色を見て育ってきた小林萬吾。
残されている作品にはたくさんの海が描かれており、その海の表現がたいへん素晴らしいそうです。
彼の故郷に対する想いが伝わるエピソードがあります。
ヨーロッパに留学していた時、パリの路地裏のアトリエを描いた作品があります。
その作中に描かれたアパートメントの入り口にかけられている鳥籠には、雲雀が飼われているのが描かれています。その雲雀の鳴き声に萬吾は詫間町の田園風景に思いを馳せていたと話しています。
小林萬吾の歩んだ道を辿ると、どのように日本の美術の礎えを築いたか、日本の洋画の歩みを見ることができます。
常に故郷への想いを胸に抱いて、絵画人生を歩んできた萬吾の絵画人生をこの展覧会でぜひ感じてください。
白馬のゆくえ
〜小林萬吾と日本洋画50年〜
2020年4月11日(土)〜6月7日(日)
※休館日:75月11日(月)/18(月)/25(月)・6月1日(月)
※休館日:75月11日(月)/18(月)/25(月)・6月1日(月)
※5月9日(土)より、適切な新型コロナ感染対策を講じたうえで、特別展、常設展を再開しております。
香川県立ミュージアム
住 所 :高松市玉藻町5-5
電 話 :087−822−0002
開館時間:午前9時〜午後5時
定休日 :月曜日