三豊市では2年前から各種の薬用作物の栽培に取り組んでいます。
今月の「広報みとよ」でも三島柴胡(みしまさいこ)や大和当帰(やまととうき)といった薬用作物の生育状況が紹介されていましたが、そもそもどんな植物でどんな役に立つのでしょう?
⬛三島柴胡(みしまさいこ)
セリの仲間の多年草で、植物名としてもミシマサイコ(Bupletum falcatum)という名前です。関東から西の山野に自生しています。かつて、静岡県の三島で良質のものがとれ、たくさん集荷されていたことから三島柴胡と名付けられたようです。
解熱、強壮などの作用があります(薬用植物総合情報データベースより)。
⬛大和当帰(やまととうき)
こちらもセリ科の多年草で、植物学的はにトウキ(Angelica acutiloba)の種類です。中部以北の山野に自生しているそうですが、特に奈良(大和)で栽培されていたものが品質がよいため「大和当帰」と名付けられたようです。
補血,強壮,血行障害に対する効能があります(薬用植物総合情報データベースより)。ちなみに韓国の滋養強壮に効果があると言われているスープ料理「サンゲタン(参鶏湯)」には欠かせない素材です。
どちらもセリの仲間で昔から利用されてきた薬草なのですね。ちなみにセリ科の野菜にはニンジン、パセリ、セロリなどがありますが、そもそもそういった野菜もちょっとお薬っぽいですよね😊
⬛なぜ薬用作物!?
実は、これらの薬用作物では中国から輸入に頼っているものも少なくなく、全国的に見るとミシマサイコでは9割以上、トウキでも6〜7割が輸入(ほぼ中国から)されています。
一方で、中国からの輸入価格はどんどん値上がりしています(2006年から2014年で2.4倍(農林水産省資料))。国産品の自給が期待されており、全国各地で栽培への取り組みが進んでいるのです(詳しくは、農林水産省「薬用作物のページ」(こちら))。
三豊市でも将来的には薬用作物を特産品の一つとするために市内各地で栽培や薬用作物を活用した取り組みが広がっています。ご興味感じられた方、ぜひ以下の記事もご覧ください。
【過去記事】
・2021年3月「三豊市の薬膳熱はあつい♬ 春からも新講座、始まります!」(こちら)
・2021年月「第2期「薬膳教室二ノ宮」3月生募集中♪」(こちら)
【市役所からのお知らせ】
・2021年8月「薬用作物のリレー栽培が始まりました(比地大小)」(こちら) ※笠田高校、比地大小学校の取り組み
・2021年2月「笠田高校生が薬用作物収穫体験授業を実施しました」(こちら) ※ミシマサイコの収穫体験です
・2020年10月「財田町公民館「薬草・薬膳を知る」」(こちら)
・2020年10月「薬用作物を活用したレシピ発表会・試食会」(こちら)※赤シソやヨモギのレシピがたくさん掲載されています
広報みとよ2021年8月号。ぐんぐん育っているようですね😊