香川県の伝統的工芸品として
大切に受け継がれている「讃岐かがり手まり」
讃岐の手まりにすっかり魅了されている、ななこです。
三豊市豊中町在住の「讃岐かがり手まり」
伝統工芸士の曽川満里子さんにお話を伺ってきました。
手まりを始められたきっかけを教えてください。
手まりっていうものは、昔から知っていました。
とてもきらびやかで、派手なイメージだったのですが
初めて実物を見る機会があって。
その時に、素朴な木綿糸の風合いに惹かれてしまって
自分で糸を染めたい!!手まりを作りたい!!と思って
作り始めたのが、この道に入ったきっかけです。
草木染めの木綿糸は、天気や材料の微妙な具合で、
少しずつ色は違うんですが、300色くらいはあると思います。
草木染めの木綿糸からは、すごいパワーを感じるんですよね。
近くに居るだけで、とても幸せな気分になれます。
手まりの魅力って、どんなところですか。
まずは、カタチですね。
この丸い形というのが、見ていてとても落ち着きます。
止まっているんだけれど、今にも動きだしそうな感じで。
見ていて飽きないっていうか、ほんとに力をもらっています。
手まりっていうのは、自分の意志で作っているように見えても
実はそうではなくて、手まりの方が自分を引き出してくれるんです。
体調の悪い時に作った手まりが、あまりにも暗い感じに見えて
とてもびっくりしたこともありました。
配色や模様から、自分のその時の状態であるとか、気持ちであるとか
本当に1つ1つの手まりの表情を感じることができるんです。
そう思えば、手まりは自分の分身っていうか
自分の心の中を最大限に表現してくれる術っていうか。
作っている時も、手まりとお話しているような感じですね。
手まり作りは、もうやめられません。
手まりづくりへの思いって。
個性的な独自のまりを作りたいって思っています。
人真似じゃなくって、自分なりの手まりを追求したいです。
生徒さんにも、自分らしいまりを作って欲しいって思いますね。
基本はもちろんあるんですが、そこに自分の感覚をプラスして
自分の納得できる手まりを追求してほしいです。
今までは、自分が作るばかりだったんですが
伝統工芸士をいただいてからは、人に教える・伝えていくということに
力を入れるようになりました。
手まりに正解はないので、自由に作って欲しいですね。
曽川さんにとって「ほんまモン」とは。
心がこもっている、ということですね。
とにかく損得考えずに、誠実であるもの。
手まりにしても、人にしても、何にしても、
誠実やなって思えるものがほんまモンやと思っています。
今までもそうしてきたように、これからもそんな気持ちで
手まりを作っていきたいです。
我が子のような気持ちで手まりを育て、送り出す。
曽川さんの手まりに対する誠実な気持ちが伝わってきました。
ありがとうございました。
これからも、讃岐に伝わる手まりを残していきたいです。
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コメント、ありがとうございます。
自然の草木で染めた糸を使い、一つの手まりに向き合う時間、素敵ですよね!本当にシンプルに、素直に、先生に教えてもらった通りに手を動かせると、思っている以上に自分でもきれいなものを作ることができますよね。これからも、三豊に足を運んでもらいながら、きれいな手まり作りを楽しんでください♪