いよいよ、明日に行われる生里百々手祭。
詳しい日程はこちらをご覧ください。
ほんまモンレポーターのななこです。
小さい頃に1度だけ見学したことのある百々手祭。
神聖な雰囲気に包まれた会場と観客の興奮した姿に
ただただ圧倒されていたことを思い出します。
引き続き、大字生里自治会長の大江壽昭さんに
生里百々手祭についてお聞きしました。
百々手祭スケジュール
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お祭り当日に向けて行われる準備には、どのようなことがありますか?
みなさんが暖を取ったり、お酒を槓したり、お湯を沸かしたりする割木。
しめ縄の準備。竹の準備。幔幕や神前のお供え物の準備。
そういった祭り資材一式を準備するために、土日を利用して前日までに
それらの準備を全て完了させます。
そして、祭日の前の日には「的ふみ」と呼ばれる的作りが行われます。
それと合わせて、神社前の飾り付けなどもこの日にされます。
別名「ケンカ百々手」とも呼ばれる生里百々手祭。
どうして、「ケンカ百々手」と呼ばれるようになったのでしょうか。
射った矢が扇の的に命中すると、観客から拍手喝采が送られますが
矢が的から外れると、野次や罵声が飛び交って
時には喧嘩・口論になったことからこの名が付いたとされています。
しかし、どんな激しい言い争いも神社内だけのもので
1歩境内から出ると、全て水に流すという絶対的決まりがあって
今でもずっと守られているんです。
(写真提供:三豊市商工観光課)
みなさん、これ、なんだかわかりますか?
矢が的に命中すると、「お花」と呼ばれるポチ袋に入ったご祝儀が
弓射殿内に投げ入れられるんだそうです。
命中させた射手さんにお渡しされるんやって。
神事を執り行う際の手順や
準備物についての細かな決め事が記された記録帳は
「玉手箱」と呼ばれる箱に大切に保管され、
それに従ってすべてが執り行われているそうですね。
頭屋台帳や忌まれの記録、歴史や活動記録も残されています。
いわゆる、祭りの項目や手順など「百々手作法」があります。
料理の作り方、甘酒の作り方、的の作り方などが細かく決められていて
的に使用する竹や手を清めるための水も、
主たるものはここから必ず使いなさい、ということが定められています。
かなりの量の記録帳が玉手箱に保管されているんですよ。
大江さんのお話からも、生里百々手祭が伝統ある厳格な神事で
地域のみなさんによって守られ、支えられているものだということが
ひしひしと、伝わってきました。
春を呼び込み、魔を退散させる神事として受け継がれる百々手祭を
神聖な気持ちで見学してきたいと思います。
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