水口祭のお話を聞きにうかがった香川用水土地改良区・総務課長の川田安宣さんに
引き続き、香川の水事情をお聞きしました
香川県は瀬戸内海気候ということで温暖ですが雨が少ない地域です
昔から水に困っていたために、先人たちがため池を作っていました
香川県内のため池の数は、14619個と言われています
それでも足りずに、昔から水争いがものすごく行われていました
それを解消するために、吉野川の水を香川県に引こうという
計画がたてられまして香川用水ができました
この時計は、昔、田植え時期に水路から水を引く際に、
時間ごとに取水時間を決めていましたが、勝手に時間を変えることができないように
鍵付きの箱のなかに、時計を収めていました
水にまつわる争いが絶えなかった歴史があるのですね・・・
吉野川の水が初めて香川県に入ってくるのが三豊市財田町の東西分水工となります
そこから106kmの水路がありますが、東は東かがわ市、西は豊浜町まで
島嶼部を除く8市6町が香川用水の受益地区となっています
水道用水や工業用水は年間を通して、一定の水を取水しています
農業用水はその時期ごとに必要な量が違っていまして、
灌漑期の6月11日から9月15日までに年間の農業用水の
全体の80%の水を使用しています
非灌漑期の9月16日から6月10日までには全体の20%となります
グラフを見るとわかりやすいですよ
稲作のためにも、本当にたくさんの水が必要なんですね
渇水の時はため池の状態を見ながら、水の融通をします
香川県内でも、東部と西部では稲作の時期が少しずれるので、
譲りあったりすることもあります
そういった調整も香川用水土地改良区の仕事かなと思っています
香川県というのは水に苦労しているところで、
早明浦ダム〜吉野川〜池田ダム〜香川県へ入ってきますが、
いつも水が豊潤にある時ばかりではありませんので、
水を大切に使っていただきたいなあと思っています
高松にある香川用水土地改良区の別階には、香川の水事情に関する資料館があります
香川用水ができるまでの展示、水争いが耐えなかった時の話しなど
興味深い資料が多数ありますよ
水があるのは当たり前のようになっていますが、
長い歴史の中で考えぬかれた智慧と、たくさんの方の力が形となり
現在の安定供給があるのだということがよくわかりました
当たり前のことは何一つないということを、また胸に刻む思いでした
明日6月11日は、水口祭
神聖な思いで、香川の農業用水の増量の場に立ち会ってきたいと思います
楽しみです
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