三豊市詫間町・荘内半島の沖合に浮かぶ島「粟島」
今回5回目となる粟島アーティスト・イン・レジデンスが
9月17日からスタートしました。(入村式の様子はこちら)
創作された作品は来年開催される瀬戸内国際芸術祭2013に
出展できることになっています。(瀬戸内国際芸術祭2013についてはこちら)
招へいされた芸術家・麻生祥子さんにお話を伺います。(写真右)
*応募されたきっかけを教えてください。
ずっとレジデンスを探していた中で粟島のレジデンスを見つけました。
瀬戸内国際芸術祭に出展できるというのも魅力的でしたし、
手島や直島の美術館を訪れた時に素晴らしい環境や作品たちに
感動したので、自分も島で創作活動してみたいという思いがありました。
*粟島の印象はいかがですか。
ゆったりした時間が流れているなぁ、って感じます。
時間が経つのが遅いとか早いとかじゃなくて、腕時計をしてなくても
不安にならないような、ゆったりとした時間を過ごしています。
潮の満ち引きを見たり、島の人たちにすれ違って挨拶したり、
粟島ならではのゆったりとした時間を感じています。
*創作の上でテーマにしていることとは。
昔あったけど今はない、あるものとないものの間であるとか
そこに漂っているものとか、曖昧な部分ではあるんですけど、
強く感じる思いや気配っていうものが誰にでもあると思います。
例えば、畳の上においてあった箪笥を動かしたときに、箪笥の跡を見て
箪笥があった時よりも箪笥の存在を感じる、というようなことが
誰にでもあると思います。
そういった所を意識化して、見える形にしていくっていうのが
これまで自分の中でテーマにしてきたことです。
*どんな作品を残したいですか。
寒冷紗っていう、本当は畑や蚊帳で使うような素材を使って
ものの形をかたどって、ものの抜け殻みたいなのを作っています。
人の想いがつまったものや、長く使われてきたものを
島の方たちからお借りして、創作活動を行っていきたいです。
寒冷紗を使った作品っていうのは、ここ1年くらいなので
まだまだ探り探りですが、研究しながら取り組みたいです。
同時に泡を使った作品というのも考えていますので、
寒冷紗で作った作品の見せ方も工夫していきたいと思っています。
こちらが寒冷紗(かんれいしゃ)。
粟島のゆったりとした時間の中で
のびのびと創作活動をされることを期待しています。
交流の場として、ワークショップも行われる予定ですので
ぜひ、ご参加くださいね^^