2013年08月14日

『紫雲出山遺跡 発掘60年史』を見る

現在、宗吉かわらの里展示館で行われている
『紫雲出山遺跡 発掘60年史』 

IMG_2456.JPG

紫雲出山遺跡 発掘60年史のご紹介の記事はこちら

引き続き、宗吉かわらの里展示館 学芸員の宮武尚美さんのお話です
パネルを見ながら IMG_2458.JPG


第1回目の調査では、住居跡と思われる石列(石を並べたもの)や
弥生時代中期頃と思われる多数の土器、石鏃、石槍、などが見つかりました

なかでも、長くて重量性のある石鏃が多数出土しました
これは、動物などの狩猟目的と言うより、人間同士の殺傷目的も考えられるものです
同時に、荘内半島の最高所にあるという立地条件や、
卑弥呼が邪馬台国の女王になる前の、混乱期の歴史とも重なるために、
この高地性集落が、軍事的利用、防衛的利用のために、この場所に作られたのでは、
ということで、学界からも注目を浴びました


その後、瀬戸内海沿いの周辺遺跡の調査が進み、
瀬戸内海が海洋交易の拠点であったことがわかってくる中で
この高地性集落が海洋交易ために、平和的利用されていたのではないかという説が
最近出て来ています

すぐに、どちらだったのかという結論は出ないかもしれませんが、
キーワードは、瀬戸内海を見渡すことのできる見晴らしのいい立地です
現在でも、高所に暮らすには、物資を運ぶためなどには不便があるのに
あえてこの時代に、この場所に集落があったということに
なにか、意味があるのではないかなと思います

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また、昭和63年ころの調査で、竪穴式住居や高床式倉庫の跡が見つかっています
その様子を再現して、作られたのが、こちらの弥生人の親子などです
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他にも、紫雲出山山頂にある、紫雲出山遺跡館内には、
発掘の歴史を知ることのできる展示があります
IMG_2527.JPG  IMG_2528.JPG


宗吉かわらの里展示館で、発掘60年史を見て、
また、それから紫雲出山山頂に行ってみてください

 リゾート涼しさを感じられる紫雲出山の様子はこちら

弥生時代に、この高地性集落でどんな生活が営まれていたのか・・・
古代歴史ロマンにひたってみてくださいるんるん


ひらめき紫雲出山遺跡館の弥生文化を見学1はこちら
ひらめき紫雲出山遺跡館の弥生文化を見学2はこちら


宗吉かわらの里展示館
住所 三豊市三野町吉津甲153-1
電話 0875−56−2301
開館時間 午前9時〜午後5時
休館日  月曜日(祝日の場合は開館、その翌日が休館)
入館料  100円(中学生以下&65歳以上は無料) 
posted by ほんまモンリポーター at 12:27| Comment(0) | 三豊ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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