2015年11月02日

11月7日(土) 演劇『沈黙のポセイドン』上演

さくらです

今週末、11月7日(土)に三豊市詫間町 『粟島』が舞台となる演劇が、
島がある町の三豊市文化会館 マリンウエーブで上演されます。

  劇団マグダレーナ公演『沈黙のポセイドン』

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日時:2015年11月7日(土)13時開場 13時30分開演
場所:三豊市文化会館 マリンウエーブ 
   マーガレットホール
料金:一般2,300円(前売2,000円)
   学生&粟島の皆様1,800円(前売1,500円)
   高校生以下1,000円(前売1,000円)


【story】
うちは首藤裕美16才。
香川県の詫間沖にあるスクリューの形をした粟島がうちらの島や。
瀬戸芸で粟島に漂流郵便局ができてからは、一躍日本中に知れ渡ってしまい、
それまでひっそりしていた島が観光客で大賑わい。
島のもうひとつの自慢は、明治時代に建てられた海員学校。
船乗りさんを養成する学校なんだけど、時代に押されて今は博物館になっている。
島民300人足らずの小さな島を島起こしするんだとやってきたのが
6年前によからぬうわさを残して姿を消したうちのパパなんだから驚きだよ!
そして、西浜に流れ着いたモノが騒ぎを更に大きくする。

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作・演出の大西恵さんに伺いました

戦後70年目の節目の作品として、
漂流郵便局と海員学校を題材に得てこの舞台が生まれました。
「詫間町史」にある粟島の戦死者の多さに、
まだ子どもだった息子を戦争で失いそれが信じられずに
100年生き抜いてきたカイという人物を登場させました。
粟島には子どもが一人もいないということにも驚きました。
風光明媚な「粟島」があの戦争の深い傷跡を抱えていることも。
6月に高松市で公演した時には、70年経った今もなお、
息子の死が信じられず探し続ける母親の姿のラストシーンが
大きな感動を呼びました。 

舞台「沈黙のポセイドン」.jpg


第12回ブルーポラリス最優秀作品賞受賞作品
ポセイドン 賞最優秀作品賞受賞(劇団マグダレーナ).jpg

劇団マグダレーナは、香川で起こった出来事を題材に、
数々の劇を上演されてきました。
今回の「沈黙のポセイドン」は、粟島の元海員学校を舞台にした物語で、
島興しに取り組む島民や70年前の戦争で息子を亡くした母親の姿を絡ませながら、
展開していくそうです。
今は平和そのものである粟島からも、当時戦争で命を落とした方たちがいたことに
思いを馳せ、鎮魂の祈りを海ほたるの明滅のうちに描いていく内容です。
セリフには粟島の方言が使われているため、劇団員の方々は、
地元の方から方言を直接指導いただいて、現在猛稽古に励んでいるそうです。

粟島の、『今』と『過去』をたくさんに盛り込んだ見どころ満載の演劇です。
是非、1人でも多くの方に、足を運んでいただけたらと思います。


(11月5日加筆)

題名の『沈黙のポセイドン』について、さらに伺いました♪

「劇団マグダレーナ」ではこれまで沈黙と称したタイトルの作品を
5編上演していますが、いずれも戦争を描いた舞台です。
特に侵略地であったアジアの女性を描いています。
「沈黙のポセイドン」も粟島の老母の物語となっています。

ポセイドンは全海洋を支配する神で、その性格は荒ぶる海洋に喩えられ、
しばしば傲慢な人間たちを、高潮や嵐といった自然現象の脅威によって
罰することもあれば、海に住まう巨大な怪物に都市を襲わせることで
罰してきたとされています。
人間が互いの利益のために戦争を起こし、
世界を破滅に向かわせようとしている行為をポセイドンが許すはずはないと
考えたのです。
支配下の海洋で闘う醜い者達を呑み込むことでその怒りを表し、
海底に引きずり込み沈黙してしまったのではないでしょうか。
粟島に住む老母が70年前に出征したまま、故郷に戻らぬ息子を想い、
ひたすら漂流郵便局に安否を気遣うハガキを出し続けたことは、
ポセイドンの怒りをゆるめ、息子が書いた遺書を老母に届けたわけです。
戦争という人間の愚かな行為を海の神は決して許さないという寓話を
物語に込めてみたのです。


posted by ほんまモンリポーター at 20:50| Comment(2) | 行事予定!! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しい記事をありがとうございます。

ところで、 粟島でなぜ? いきなりポセイドンが
出てきたのか知りたいです。

その理由を取材して、紹介して下さい。

よろしくお願い致します。
Posted by すさのお at 2015年11月03日 19:08
すさのおさま

コメント、ありがとうございます。
早速、演出の大江様にお問い合わせしてみました。

ブログに加筆しました!
是非、お読みください。

題名にも、ストーリーにも、深い想いがいっぱい詰まっていることが、私も改めてお聞きできて、ますます上演が楽しみになりました。

Posted by さくら at 2015年11月05日 13:42
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