2019年03月21日

爺神山ってすごいんです!

 こんちには、ショウタロウです。

 昨年末からしばしば三豊のジオ(地球や大地(地形や地質))に関する記事を掲載させていただいています。
  
「香川大学公開講座「讃岐ジオサイト探訪」が三豊で開催!」(記事はこちら
「石が語る三豊の自然(七宝山系:絶景の縦走編)」(記事はこちら
「石が語る三豊の自然(荘内半島編)」(記事はこちら

 今回は、三豊にあるジオ的な資源の「真打ち」と言ってもいいでしょうか!「爺神山(とかみやま)」をご紹介します!

 爺神山は、別名「高瀬富士」ともよばれ「讃岐七富士」の一つにも数えられています。採石の影響で現在は山体の一部を失っていて、そのことを惜しむ声も少なくありませんが、でも半分残ったからこそ爺神山は他にない存在になっていることが今回わかりました!

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 今回は、「爺神山大師道を歩く会」「爺神山創生の会」の方たちなどを中心に行われた「春のお大師祭り」で、砕石跡地の説明会が行われたので、取材してきました!

 解説いただくのは、上記の記事でもおなじみの香川大学創造工学部長の長谷川修一教授です!
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 長谷川先生は、調査研究を通じて、讃岐の大地は世界的な価値があること見出され、香川をユネスコの「世界ジオパーク」にすることを目標とした活動をされています(こちら)。その長谷川先生も一押しのスポットが「爺神山」なのです。

 さて、当日の見学会の様子です。集合場所の太子堂前の広場から砕石跡地へ向かいます。
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 今回は長谷川先生とスーパーサイエンスハイスクール(SSH、詳しくはこちら)で関わりのある観音寺第一高等学校の生徒さんも含め約50名の方々が参加されました。

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 途中の石垣で、この地域で基本となる「花崗岩」と「安山岩」について予習します。
 そしていよいよ砕石跡地へ入ります。普段は「立入禁止」ですが、今回は管理者の方の許可をいただいています。

 四国は全体がベースが花崗岩(約1億年前に深いところで作られた岩)で成り立っていますが、讃岐近辺では1400万年前の大火山活動で溶岩(安山岩)が吹き出してきています。

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 砕石跡地に向かう道の斜面では、花崗岩から安山岩に変化していく様子が見られます。

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花崗岩(風化してぽろぽろしています)

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安山岩(花崗岩に比べると黒っぽくてしっかりした感じです)

いよいよ砕石跡地へ!
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うわぁ、壮大ですね。遠くから見てると可愛らしい山ですが、近くまでくるとやっぱり迫力がありますよ。

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長谷川先生「この断崖に見えている岩石はすべて溶岩(安山岩)です。1400万年前の火山活動で地下から吹き上がってきたものですね。安山岩は冷えて固まる時に節理(すじ模様)を生じることがあるのですが、この断面を見ると、場所によって節理の出来方が違います。ここからこの爺神山は少なくとも2回の溶岩貫入があったことがわかります」。

 文字だけだと少し難しいですが、以下のようなことのようです。
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 少しイメージを掴んでいただけたでしょうか??採取に吹き出た溶岩(青い矢印)が固まりつつある時に、新たな溶岩(赤い矢印)が貫入してきたことがはっきりわかるのです。このように通常は地中にあって見ることのできない火道(かどう、マグマが地中に貫入する時に通った道)が明確に見えて、山の成り立ちが分かるところが爺神山のすごいところなのです!

 少し話が変わりますが、長谷川先生は讃岐のおむすび山のでき方の通説(ちょっと専門用語を使すまが…メサが侵食によってビュートになったという説)に対してずっと疑問を持たれていたそうです。
 それがこの爺神山の内部構造を見て疑問が解けた(違う説にたどり着いた)そうですよ!詳しくはこちらをご覧ください(爺神山がサンプルとして扱われています。答えは17枚目のスライドに!)

 

 他にも様々な面白い話をしていただいたのですが、長くなってしまいますので、また機会を改めてご紹介できればと思います。
 せっかくなので、長谷川先生の話を聞きに来ていた観音寺一高のみなさんからに感想を聞いてみました。
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 「地元にこんなすごい場所があるなんて知りませんでした」、「採石の跡地だけでもすごいと思ったけど、そこがとても価値があるものと分かって嬉しく思いました」どなど。みんな驚きを持って見学したようです。

 最後に今回の企画に携わられた「爺神山創生の会」の石井秀文さんにお話を伺いました。
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石井さん「難しいことは考えてないんですよ(笑)ただ爺神山は、比地小学校の校歌で『爺神の山を 東に七宝 西に見るところ …』と、また高瀬高校の校歌で『新しき世紀はあけて 爺神の山に直さす光』と歌われるほど誇りにされてきた山なんです。その爺神山の良さを最大限に引き出すことを考えています。」

 形は変わってもやっぱり地元のシンボルなのですね。そして形が変わったからこそ引き出された価値を今回学びました。現時点では、爺神山はまだ立入禁止ですが、近い将来その価値に多くの人がふれあえる日が来るといいですね。
 三豊にはまだまだ価値あるものがたくさん埋もれている気がした今回の取材でした!

 長谷川先生、石井さん、参加されたみなさま、ありがとうございました!

おまけ:太子堂から採石跡地に向かう途中におもしろい石がありましたよ!
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 丸い石の周りが玉ねぎの皮が向けたように風化しているので「玉ねぎ状風化」というそうです。
 長谷川先生曰く「通常は花崗岩が多いので安山岩はなかなか珍しいですね」とのことでした!

⬛爺神山
 三豊市高瀬町豊中(地図はこちら
 ※採石跡地は、事故防止のため普段は立入禁止ですのでご注意ください!



posted by ほんまモンリポーター at 14:09| Comment(0) | 番組紹介!! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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